![]() 私鉄王国・関西では、その車両もさることながら、列車種別も多種多彩で、興味ひくものがあります。 ヒマネタシリーズ第2回は、いかにも「ネタ枯れしてます」と言わんばかりの種別についての考察です。 面白い種別を拾い出してみましょう。 |
設定会社-JR西日本(東海道・山陽本線) やっぱ伝統と知名度からいくと新快速でしょうねえ。「新快速」は、東京でいうところの特別快速にあたる種別で、昭和45(1970)年10月ダイヤ改正で登場。今ではすっかり市民権?を得ています。 現在の新快速は、とにかく速い!Max130q/h、東海道という花道をガンガン飛ばしているのは皆さんご存じですね。通勤・通学でこの恩恵をこうむっている方々も多いはず。 |
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設定会社-JR西日本(大和路線・阪和線・学研都市線・奈良線等) 運転区間の一部が各駅停車になる快速。通勤圏が首都圏より小さく、全区間で快速運転するとガラガラでターミナルに着いてしまうから、しょーがなく途中まで各駅に停まる(ウソ)。 名前の発祥は、昭和44年に阪和線の「直行」を改称して誕生したのが始まりのようです。今まではJR西日本のオリジナルの種別でしたが、2000年からJR東海にも登場しましたね。 |
![]() 設定会社-JR西日本 正確には愛称の類なんでしょうが、時刻表や案内も統一されているので、入れときましょうか。 登場順に、大阪環状線-奈良・加茂を結ぶ大和路快速、 京橋・JR難波・天王寺-関西空港を結ぶ関空快速、 京橋-和歌山を結ぶ紀州路快速(全列車が京橋〜日根野間で関空快速と併結)、 大阪-篠山口を結ぶ丹波路快速があります。 |
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設定会社-近鉄・阪急・阪神・南海 格付けは特急と急行の間。ただし阪神は、利用者が特定の優等列車へ集中するのを避けるために設けられた種別。急行停車駅に停車しなかったり、急行が停車しない駅に停まったりします。 |
![]() 設定会社-近鉄・京阪・南海・泉北高速 どうも関西は、「区間」が好きらしい。準急と同じく、途中駅から各駅にとまりますが、急行運転区間は準急より長いので、格付けは準急と急行の間に来ます。ただし、京阪は準急の下に来ます。急行区間も準急の方が長い。英文字(英訳)も、京阪だけSemi Express(他社ではこれは準急。) |
設定会社-阪神・山陽 阪神と山陽が、1999年から梅田〜山陽姫路間で直通運転を始めたことにともなって新設された種別。震災後、漸減している利用者回復と、JRへの対抗措置なんでしょうね。しかし、「直通」と銘打っている以上、もう少し停車駅を減らして所要時間を短縮してもええんちゃうかなあ、と、個人的には思いますが・・・。 |
設定会社-阪神 ちょいと複雑になってきましたね。三宮発の特急で、平日朝上りのみの存在。大むかしには表示幕に「特急」表示しかなく、「区間特急」と書いた前サボを付けて走っていましたが、今はどうなっているんでしょう。どなたか知っている方がいらしゃったら教えてください。 追記:管理人の怠慢で画像なしでいたところ、宮村アスカさんより画像を頂きました。感謝です!有り難うございます!!ちなみに、現在は字幕の整備がされているため、前サボの掲出はないそうです。 |
通勤急行Express 通勤準急Semi Express 設定会社-阪急、京阪 「勤めに通う急行」。ヤな名前ですねー。ただでさえ仕事イヤやのに、朝から余計うっとぉしなるやんか。てな愚痴は置いといて、名前的にはメジャーなのですが、関西ではこの種別を設定している会社は少ないですね。「通勤○○」というのは首都圏が本家のようで。神戸本線では震災後初のダイヤ改正(1995年6月12日)から登場。 |
設定会社-阪急 「快速特急は京浜急行の十八番、関東の種別かな」と思っていましたら、2001年春から関西にも登場しました。阪急京都線です。以前は「快速」の設定があったり、上の通勤種別といい、阪急は種別的には非常に関東チックな私鉄です。しかし、よく見ると英訳では「特急」になっていますね。 |
設定会社-南海 ひねり無さすぎ。「空港にしか行きようがない」というネーミング。出版社の時刻表では「関西空港発着の急行」となっています。格付けは急行と区間急行の間。利用者にときどきJRと間違えられて「関空急行」と呼ばれてるのを聞くと、もののあはれを感じます。本数の割には定着度がいまひとつな種別。 |
![]() 設定会社-近鉄 出ました、6文字の種別。ここまでくると何が何だか分からない。区切るところによって意味合いが違ってきますね。「一定区間が快速の急行」なのか、「一定区間が快速急行」なんか、「ちょっとだけ区間快速な急行」なんか、どれやねん、と。格付けは快速急行と急行の間になります。また、種別名が長すぎるため、表示や案内は停車駅案内と英文字表記を除いて「区間快速」で統一。利用者の中にもフルネーム?を知らない人が居るよ、絶対。※残念ながら、この種別は2012年ダイヤ改正をもって使用されなくなりました。 |
設定会社-神戸電鉄 何じゃこりゃ。JTBの時刻表で発見。最初、「別」が抜けてない?と思いましたが、これが正しいようで。まったく知りませんでした。朝ラッシュ時の上りのみ2本の存在。 追記:管理人の怠慢で画像なしでいたところ、神無月ユウナさんより画像を頂きました。感謝です!有り難うございます!! |
![]() 設定会社-山陽 「S特急」のSって、は何の略?と思い、山電を扱ったサイトの掲示板に書き込みしたところ、管理人のYA--MAさんから回答を頂きました。ありがとうございます。「S特急の『S』ですが、Service,Smart,Speedy,Shortの意味が込められているそうです。 ※参考資料『みなさまの山陽電車』1991.3.5臨時発行号」とのことです。これは公募により(公募ってのがすごいですね)決められたそうで、それまでは通勤特急を名乗っていたそうです。奥深いですね。ちなみに私は、「Sub」のSと思っていました。 YA--MAさんのHPへはこちらから 追記:管理人の怠慢で画像なしでいたところ、YA--MAさんよりS特急の画像を頂きました。感謝です!有り難うございます!! |
設定会社-JR西日本(阪和線) SがあればBもある。阪和線、区間快速と快速の中間に格付けされる快速。熊取〜和歌山間が各駅停車になる。列車の表示幕だけに出てくるので、愛称に近いものがありますが、このBというのが出所不明。何なんでしょうか。遠目に見ると「日快速」に見えます。平成元年当時はデータイムに多数運転されていましたが、いまは早朝上り1本のみの存在(画像提供:おともだちの新井氏)。 |
![]() 各駅停車Local 設定会社-南海 別に珍しくない種別ですが、1社で厳然と区別されていると「ナンナンダ、コレは」となります。南海では、南海本線の普通を「普通(普通車)」、高野線の普通を「各駅停車」といいます。南海本線の普通は難波の次駅、今宮戎と、3駅めの萩ノ茶屋には停まらないから、あえて呼び分けているみたいです。で、なんで停まらないかっていうとね、ホームがないから♪停車案内も「新今宮と、天下茶屋から各駅」となります。同様に京都線だけホームがない中津駅を擁する阪急は、線区にかかわらず「普通」。 |
![]() 設定会社−南海 南海電車は優等種別に「急行」がありますが、南海本線の急行はある日突然「−急行−」になります。この線、何なんでしょう。実はこれ、『春木駅に停車する』という意味なんです。春木には競輪場があり、競輪開催日のデータイムに運行される急行は、利用者の便宜を図って臨時停車します。その時に急行は−急行−に変身します。他社なら種別は変わらないと思うんですが、「格落ち」という意味合いがあるのか、南海では案内まで徹底して線を入れます。「白線急行」という呼び名もあるようです。しっかし・・・この線の正しい意味を理解している人って、地元の人でも少ないと思うなあ。 |
![]() 設定会社−京阪 何か、小説のタイトルのような、かっこいい種別でありますが(笑)、京阪で運転されています。基本は急行なのですが、急行が停車する2駅を通過するため、それとは区別する意味で別種別名が付けられているようです。その名の通り、終電間際に1本のみの存在。レアすぎます。よって、昼には見られない種別なのです。名前的に当たり前といえば当たり前ですね。好きな名前でしたが、2023年8月をもって廃止となりました。 |